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久しぶりにこのブログを書きます。
ここ最近の、心のバランスを崩して寝込んでいた期間から、どのように立ち上がったのか、その実体験を綴っています。
落ち込んだときの向き合い方、小さな選択が生む変化、そして「いつもと逆」の行動がもたらす転機について。
この記事を読むことで、今、立ち止まっている方、心が沈んでいる方へ、最初の一歩を踏み出すヒントが見つかるかもしれません。
ここ10日間ほど、実はずっと寝込んでいました。
体調を崩したことをきっかけに、心のバランスまで崩してしまいました。
誰にも会いたくないし、話したくもない。食欲はなく、大好きな散歩にも行きたくありませんでした。
頭痛が続き、朝の時間を大切に使いたい気持ちだけはあるのに、体が起き上がらない。気づけば、どうでもいい動画を眺めて1時間が過ぎている、そんな日々でした。
- カナダ生活の区切りと本の出版、追いつかない気持ち
- 12月の体調不良と心の停滞、母への感謝
- ある朝の転機——いつもと逆の選択
- 沈んだときの乗り越え方——自分と逆の選択
- 自分が書いた本『Shouldを手放し、Wantで生きる』に救われて
- The English translation
- The End of My Life in Canada, Publishing My Book, and Feeling Overwhelmed
- December’s Illness, Emotional Slump, and Gratitude to My Mother
- A Turning Point One Morning—Doing the Opposite
- Overcoming Hard Times—Choosing Opposite Actions
- Finding Support in My Own Book
カナダ生活の区切りと本の出版、追いつかない気持ち
12月19日に、2冊目の本を出版します。
タイトルは『Shouldを手放し、Wantで生きる』です。
ありがたいことに準備のほとんどは終わり、審査もすでに通っています。
でもここ最近の私は、「こんな私が書いた本を、いったい誰が読むんだろう」とそんな思いが頭から離れませんでした。コーチングセッションをする心の余裕すら、ありませんでした。
また私は、今年の秋にとても大きな決断をしました。
4年間のカナダ生活に、12月30日でひと区切りをつけ、日本へ帰ると決めました。
この4年はあっというまだったけどあまりにも濃厚で、長い冒険の旅に出ていたみたいです。
カナダでの生活が日常になって、旅行ではなくて日常になるからこそ新しい発見や学び、陰と陽の両面が見えたりして、とても深い旅になりました。
カナダでの残された時間を、自分の好きなようにデザインし、悔いなく使い切りたかった。だから、フローリストの仕事にも10月に区切りをつけました。
勤務最終日にそのまま空港に向かい、ノバスコシア州の美しい島にも滞在しました。
11月は出版作業に集中し、同時にパートナーの展覧会を支えました。
12月の体調不良と心の停滞、母への感謝
12月も、バンクーバーでしかできないことを存分に味わい、大満足で幕を閉じる——そんなふうに思っていたのです。
けれど、12月初旬に風邪をひき、熱を出しました。
2、3日寝込んで、体は回復したはずなのに、気持ちだけが全く戻ってこない。
頭も体も重く、書く気にも、読む気にもなれません。ジムなんて、考えるだけで無理でした。
料理も洗濯もしたくない。何もしたくない。大好きな散歩ですらしたくない。
文字にして並べると、ただの怠け者みたいです。でも心の中では、貴重な時間を無駄にしていると思い、
そんな自分が嫌で、元に戻りたいのに戻れない、その苦しさの中にいました。自分が何をしたいのかさえ、わからなくなりました。
本来の私は、冒険が好きで、前向きな人間です。けれど、ここ最近は真逆でした。
全部、天気のせいにしてみました。12月のバンクーバーは日照時間が短く、寒く、曇りか雨が続きます。太陽を、もう何日も見ていませんでした。
パートナーとも、最近は口論続きでした。彼の早口な英語を聞くだけで、正直イライラしてしました。
こんなとき、電話をかけられるのはやっぱり母でした。
どんなにネガティブで、取り留めのない話も、怒りも、母は変わらず、温かく、優しく聞いてくれます。まるで私が欲しい言葉を知っているかのように、そっと背中を押してくれるのです。
スマートフォンのボタンをいくつか押すだけで、遠く離れた大切な家族の生の声が聞ける。母が生きていて、会話ができることが、こんなにもありがたい。心の底から、そう思いました。
また、どんな本や動画にも、こう書いてあります。「朝一番につくる感情が、その一日を決める」
だから、朝起きてすぐ携帯を見ないほうがいい。外とつながって外的要因で感情を抱くのではなく、自分の内側からまず自分は幸せだと思う。今日一日も最高になると感じる。
知ってるわ。できるのなら、もうやってるわ。そんな風に思う尖った自分も、そこにいました。
ある朝の転機——いつもと逆の選択
しかしある日、久しぶりに少し早い時間に目が覚めました。
その時「今日は、いけるかもしれない」と感じたのです。
「よし今日は、最近の自分と全て真逆のことをしよう」
そう決めて、起きてすぐコンタクトを入れ、携帯は開かずに着替え、家を飛び出しました。大好きな散歩へ。
いつもは動きやすさ優先のショート丈コートを選びますが、久しぶりにお気に入りの黒いロングコートを着ました。日本で前の仕事を辞めると決めたとき、奮発して買ったルメールのコートです。
歩いていると、ずっと気になっていたカフェが目に入りました。いつもなら「家にコーヒーもお菓子もあるし」と通り過ぎます。でも今日は、引き返しました。
中には、生き生きとしたイタリア人のシェフと、明るいフィリピン人の女の子がいました。二人とも日本が大好きで、たくさん話をしてくれました。
バンクーバーは本当に多国籍な街です。そう、そこがこの街の魅力。まるでイッツ・ア・スモールワールドです。
4年前、ほとんど英語が話せなかった私。今は、こうして彼らと自然に会話を楽しめています。とてもいい時間でした。
家に帰り、いつもならソファに座り込むところを、すぐ着替えてジムへ向かいました。今日は、すべていつもと真逆の選択をする日。携帯も家に置いていきました。
二本の足で、力強く歩く。腕も動かす。体温が上がり、汗ばむ感覚に意識を向けます。
ジムから帰ってシャワーを浴びたあと、本当は家でやるはずだった12月19日に出版する本の最終チェックを、徒歩30分の雰囲気のいいカフェですることにしました。
また外へ。バンクーバーの秋は、彩り豊かで本当に美しかった。
でもこの街の冬は、本当に白と黒と緑だけの世界。
でも、この日はそれを美しいと感じることができました。
葉を落とした枝は形をあらわにし、分厚い白い曇り空がそれを際立たせる。毛細血管のようで、水墨画のようでした。
雨の多い街には、あちこちに苔が生えています。触れてみると、ふわふわと湿っていて、ひとつひとつが星の形みたいで、かわいかった。
とても雰囲気のいいカフェに着きました。名前は「Le Marché St. George」です。
そして、ここで本の最終チェックを進めました。いい本書いたじゃんって我ながら思いました。
そのあと、オンラインのコーチングセッションがありました。
いつもなら家で行いますが、そのカフェのテラスでセッションをしました。とてもいい時間でした。
関西在住の男性。地球の反対側と、こんなにも簡単につながれる時代です。
この日の夜は、とても穏やかな気持ちになりました。パートナーとも通常通り会話を楽しみました。
明日も、きっといい日になる。大丈夫。そう思いながら眠りにつきました。
沈んだときの乗り越え方——自分と逆の選択
バンクーバー生活残り1か月でまさかの寝込み、家に籠った後、
ある朝ふと起きた私のこの変化。
誰の人生にも、必ず沈んで、籠りたくなる時期はあります。
まずは、それを受け止めればいい。罪悪感なんて、感じなくていいのです。
寝込むときは、とことん寝込んで、籠って、泣いて、そして、すっきりすればいい。
数日でも、数週間でも、数ヶ月でも、大丈夫。必ず、あっ今朝は少し、体も心も軽いかもと思える日が来ます。
そんな朝が来たら、意識的に「いつもの自分と逆」の小さな選択をしてみる。できる範囲で。
すると、小さくて温かい変化が起こります。新しい発見と、再確認があります。
人生は、きっとその繰り返しです。
どんな暗闇にいても、世界はいつだって、美しいもので溢れている。
すべての季節が、すべての時間が、すべての場所が、それぞれに美しい。
思い返せば、3年前の今頃も、私は同じように深く落ち込んでいました。白黒の街、この天気。同じバンクーバーらしい太陽のない日が続いていました。
でもその時はもっと重く、もっと長かった。
バンクーバー生活の始まりと終わりで、落ち込み、籠り、それでもまた乗り越えられた。
この街でのこういった経験は、私に深みと強さ、そして人への優しさ、感情を理解できる幅を広げてくれます。
海外生活は、決してキラキラしたことばかりではありません。
ポジティブもネガティブも、笑顔も涙も、興奮も退屈も、挑戦も恐怖も、好きも嫌いも——
すべてを引っくるめて、愛すべき人生です。冒険であり、旅。
4年間お世話になったバンクーバーを愛したまま、私は一度、日本へ帰れそうです。
さて次は、どんな旅が始まるのでしょうか。
自分が書いた本『Shouldを手放し、Wantで生きる』に救われて
いつもと逆を選んで一日を始められた朝の前夜にしたことがあります。
私は自分で書いた『Shouldを手放し、Wantで生きる』を読み返し、本の後半にある4つのワークもう一度取り組んでみました。ただただ自分の心の内を質問に沿って書いてみました。
そうすると心が晴れ、思考が澄んでいくように感じました。そして最初の一歩が、輪郭を持って見えてきました。
自分自身で思いました。ああ、いい本を作ったんだなって。
きっと、だから私は、その翌日にあの朝を迎えられたのだと思います。
12月19日Amazonにて『Shouldを手放し、Wantで生きる』 発売します。
電子書籍のみ予約注文受付中です。ぺーバーバック派の方も19日からご購入いただけます。
（ジャーナリングのスペースがあるので、直接書き込みたい方はぺーバーバックがおすすめ！）
下記リンクから電子書籍の予約注文、19日から両方ご購入いただけます。
もし今、立ち止まっている人がいたら、この本がその人の「最初の一歩」になれたら嬉しいです。
こうして私は、また一歩を踏み出せました。
人々の小さな一歩が積み重なって、集まって、いつか世界中に優しさが広がりますように。
The English translation
I’m writing this blog after a long time.
I want to share my personal experience of how I got back on my feet after a period of being bedridden due to losing balance in my mental health.
This post covers how to face moments of depression, the changes small choices can create, and the turning points that “doing the opposite of usual” can bring.
By reading this article, those who are feeling stuck or whose hearts feel heavy right now may find a hint for taking their first step forward.
For the past ten days, I’ve been bedridden.
A physical illness triggered a breakdown in my mental balance.
I didn’t want to see anyone or talk to anyone. I had no appetite and didn’t even want to go on my beloved walks.
Headaches persisted, and although I wanted to make the most of my mornings, my body wouldn’t get up. Before I knew it, an hour had passed just watching trivial videos. Those were my days.
The End of My Life in Canada, Publishing My Book, and Feeling Overwhelmed
On December 19, I will publish my second book titled “Let Go of Shoulds, Live with Wants.”
Fortunately, most of the preparation is complete, and it has already passed the review process.
But recently, I kept thinking, “Who would even read a book written by someone like me?” I didn’t even have the mental space to conduct coaching sessions.
This past autumn, I made a major decision. I decided to put an end to my four-year life in Canada on December 30 and return to Japan.
Those four years went by in a flash but were incredibly rich—like embarking on a long, long adventure.
As daily life became normal in Canada—not just travel but everyday life—I discovered new things, learned lessons, and saw both the light and shadow sides of life. It was a profoundly deep journey.
I wanted to design my remaining time in Canada as I liked and use it without regrets. So I wrapped up my work as a florist in October. On my last day of work, I went straight to the airport and even stayed on the beautiful islands of Nova Scotia.
In November, I focused on the book publication process while supporting my partner’s exhibition.
December’s Illness, Emotional Slump, and Gratitude to My Mother
I had hoped to fully enjoy everything Vancouver had to offer in December and close this chapter with satisfaction.
However, I caught a cold and ran a fever at the beginning of December.
I was bedridden for two or three days, and although my body should have recovered, my mind did not.
I felt heavy in both body and mind. I couldn’t write or read. Going to the gym was out of the question.
I didn’t want to cook, do laundry, or do anything at all—not even my beloved walks.
If you put it into words, it may sound like laziness. But inside, I felt I was wasting precious time. I hated myself for it, and even though I wanted to return to my usual self, I couldn’t. I didn’t even know what I wanted to do.
Normally, I am adventurous, cheerful, and forward-looking. But recently, I was the complete opposite.
I blamed it all on the weather. Vancouver in December has short daylight hours, it’s cold, and cloudy or rainy. I hadn’t seen the sun for days.
I had frequent arguments with my partner. Just listening to his rapid English made me frustrated.
I knew he probably liked the energetic, positive, cheerful version of me. I felt sorry for making him spend time with a version of me that wasn’t that. But honestly, I didn’t have the energy to laugh.
At times like these, the one person I could call was always my mother.
No matter how negative, scattered, or angry my words were, she listened warmly and gently, as if she knew exactly the words I needed to hear, quietly pushing me forward.
With just a few taps on my phone, I could hear the real voice of a loved one far away. I was deeply grateful that my mother is alive and that I can talk to her.
Every book or video says this: “The emotions you create first thing in the morning determine your whole day.”
That’s why it’s better not to check your phone immediately after waking up. Instead of letting external factors shape your emotions, start from within and tell yourself that you are happy. Feel that today will be a great day.
I know. If it were that easy, I’d already be doing it. That sharp, skeptical part of myself—the one that thinks this—was there too.
A Turning Point One Morning—Doing the Opposite
One morning, I woke up earlier than usual for the first time in a while.
I felt, “Maybe today I can do it.”
I decided: “Today, I will do everything opposite to my recent self.”
I put in my contact lenses, got dressed without checking my phone, and ran out for my beloved walk.
Usually, I choose a short coat for comfort, but this time I wore my favorite long black coat—my Lemaire coat that I splurged on when I decided to leave my previous job in Japan.
On my walk, I noticed a café I had always been curious about. Normally, I would pass by thinking, “I have coffee and snacks at home.” But today, I turned back.
Inside, a lively Italian chef and a cheerful Filipino girl welcomed me. Both loved Japan and talked with me a lot.
Vancouver is truly a multicultural city. That’s the charm of this place—like It’s a Small World.
Four years ago, I could hardly speak English. Now, I can naturally enjoy conversations with them.
When I got home, instead of collapsing on the sofa as usual, I changed quickly and went to the gym. Today, I would do everything opposite. I even left my phone at home.
I walked with purpose, moved my arms, and focused on the feeling of my body warming up and sweating.
After returning from the gym and taking a shower, I did the final check of my book—originally planned to be done at home—at a cozy café 30 minutes away.
Vancouver’s autumn was colorful and beautiful, but winter is mostly black, white, and green.
Yet that day, I could see the beauty in it. Bare branches revealed their shapes against thick white clouds, like delicate ink brush paintings. Moss grew everywhere in the rainy city, soft and damp, each piece like a tiny star.
I arrived at a charming café, Le Marché St. George, and completed the final check of my book. I thought to myself, “I wrote a good book.”
Later, I had an online coaching session from the café terrace—a great experience connecting with a man living on the opposite side of the globe.
That night, I felt peaceful and went to sleep thinking, “Tomorrow will be a good day too. Everything will be okay.”
I was also able to enjoy our conversations with my partner as usual.
Overcoming Hard Times—Choosing Opposite Actions
Even when life feels heavy and you want to hide, it’s okay. Accept it first. No need to feel guilty.
When bedridden, be completely bedridden. Cry, stay in, and then feel refreshed.
Whether it takes days, weeks, or months, a day will come when you feel your body and mind are a little lighter.
On such mornings, consciously make small choices opposite to your usual self—within your capacity.
Small, warm changes will occur. New discoveries and confirmations arise. Life is a cycle of such experiences.
No matter how dark it feels, the world is always full of beauty.
Every season, every moment, every place has its own beauty.
Three years ago, I was similarly deeply depressed around this time. Vancouver, gray and sunless—yet I got through it. These experiences gave me depth, strength, empathy, and a wider emotional understanding.
Living abroad is not always glamorous. Positive and negative, smiles and tears, excitement and boredom, challenges and fears, likes and dislikes—embrace it all. It’s a life to love, an adventure, a journey.
I will leave Vancouver, a city I loved for four years, and return to Japan. What new journey awaits?
Finding Support in My Own Book
The night before the morning I was able to start my day by choosing the opposite of my usual routine, I did something specific.
I reread my own book “Let Go of Shoulds, Live with Wants” and revisited four exercises in the latter half. I wrote honestly in response to the prompts.
It cleared my mind and gave me clarity. I could see the first step outlined in front of me.
I thought, “I really created a good book.”
I believe that’s why I was able to greet that morning with a new mindset.
“Let Go of Shoulds, Live with Wants” will be released on Amazon on December 19.
E-book pre-orders are now open, and the paperback will be available from the 19th. (The paperback is recommended if you want to write directly in the journaling sections.)
※The English version of this book is scheduled to be released in Spring 2027.
If you’re currently standing still or feeling stuck, I hope this book can be the first step for you.
Through this, I’ve been able to take a step forward again.
May small steps from many people accumulate, spreading kindness throughout the world.
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